松のデレマスブログ

乃々ちゃん、なつきち、志乃さんを応援しています。「ノーティギャルズ」も好きです。あと毎日更新します。コメントもお気軽にどうぞ。可能な限り返信します。

ssが書けました。まゆちゃんのお話です!

こんにちは。松です。



  わーお。佐久間まゆちゃんのことを考えていたら2000字強のssが書けました。すごいですね。



↑[夜の一面]特訓前です。このssの直接のイメージ元です。

第一節

  ある晩のこと。Pが残業を終えて書類を鞄にしまったちょうどその時、佐久間まゆちゃんがやって来ました。何か大きな手荷物を持っているようで、そこから美味しそうな匂いが漂っています。Pはまゆちゃんがいることに驚きながら言いました。


「あれ、まゆちゃんまだ事務所にいたのかい? 気持ちは嬉しいけど、早めに帰った方がいいぞ。夜道は暗くて危ないし、明日も仕事があるんだ。」


  するとまゆちゃんは、手荷物を見せつけるように差し出しながら言いました。


「実は今日は、いつもお仕事頑張っているPさんのために、まゆお料理作って来たんですよぉ。お酒もありますから、今晩は一緒に食べませんか?」 

 
  まゆちゃんは手荷物からテキパキとお弁当と缶ビールを取り出し、デスクの上へと並べていきます。Pは並べられたお弁当やビールを見ながら言いました。


「ダメじゃないか未成年なのにビールなんて持って来ちゃ。でもお腹も空いているし、まゆちゃんの気遣いにも応えたいし食べさせてもらうとするか。」


  まゆちゃんはそれに反応して、ほたほたと笑いながら「まゆもPさんと一緒にご飯を食べられて、嬉しい。」と返しました。
 

  ほのかに香りを漂わせるお弁当箱の蓋を開き、Pはにこやかに言いました。
「おお、こんなにたくさんそれもバランスよくあるとは嬉しいね。ここのところ野菜があんまり摂れてなかったから助かるよ。」


  そう言われて、まゆちゃんは照れて頬がシャクヤクのように赤らみます。


  Pが続けて言うには、
「まゆちゃんも一緒に食べるんだろう? ほらそこに座って。さてとお箸は…… えっとこれはまゆちゃんので私のは…… 」


  まゆちゃんは遮るように、
「あらいけない! うっかりお箸をもう一膳持ってくるのを忘れちゃった!」と大声で言いました。


  Pはその声に少し驚きながらも、
「お箸なら給湯室に備え付けのがあった筈だから取ってくるよ。あそこはちょっと散らかってるからまゆちゃんは座っててね。」と席を外しお箸を取りに向かいました。この失敗にまゆちゃんはしょんぼりとしています。


  そうして、二人は共に晩飯を食べる準備が出来ました。「いただきます」と普段なら誰もいないはずの夜の事務所に二人の声だけが響きます。


  Pはまゆちゃんと談笑しつつそのお弁当を食べました。しかしPが食後の一杯としてビールを飲んだ直後、Pは急に意識が遠のいてしまいます。Pが倒れたのを確認したのち、まゆちゃんはこう呟きます。


「これであなたは、まゆのもの♡」

第二節

  しばらくしてPが目覚めると、そこは仮眠室のベッドの上でした。肌寒いと思ったところ、上半身裸であることに気がつきました。更に横には脱がされたように半裸になっているまゆちゃんが。Pは慌てて聞きます。


「なあ起きてくれまゆ! これはどういうことだ! まさか私は…… 」
 

  まゆちゃんはおもむろに起き上がると、恍惚とした表情を浮かべながらこう答えます。


「積極的なんですからぁ、まゆは乙女なんですよぉ。ウフフ……」


  酔った勢いで越えてはならぬ一線を超えてしまったことに愕然とするPに、まゆちゃんはこう続けます。


「でも秘密にしてあげます、アナタが責任を持ってまゆと永遠に添い遂げるなら♡」
「他のアイドルもかわいいのは分かりますけど、浮気しちゃダメですよぉ。」


  Pは恐々と聞いていましたが、
「そ、そうか。つまり私は人間としての責任を果たせばいいわけなんだな?」と聞き返しました。


  まゆちゃんが静かに頷くとPは、
「ははは、これまでプロデューサーとしての責務を担って来たんだ、そのくらいならきちんと果たしてみせるさ……」と苦笑いで応じると、まゆちゃんは言いました。


「約束、ですよ♡」


  以降、その約束によりPはまゆちゃんと離れる訳には行かなくなりました。始めの頃は、何処かに証拠が残っていて他の人々にバレてしまわないかと不安に残っていたのですが、プロダクションを切っての情報通にして地獄耳、八神マキノちゃんにそれとなく聞いてもこれといった情報はなく、Pは安堵しました。

第三節

  それからというもの、まゆちゃんのアイドル活動は上がり調子です。きっと、Pが取られてしまうという心配がなくなった分だけ、気持ちに余裕が出来たのでしょう。しかもその報酬は、まゆちゃんの担当であるPにも還元されるのだからPにとっても悪い話ではありません。気立てのいいまゆちゃんと一緒ですから、仕事や金銭面のみならずプライベートだって何一つ不自由なくやっていけました。


  また、そのPのまゆちゃんに対する様子に、北条加蓮ちゃんや緒方智絵里ちゃんは気がつき気が揉むことこそあったものの、まゆちゃんの圧倒的な働きぶりと、
「私はまゆちゃんを責任を持って、とことんプロデュースするんだ。それがPとして、いや人間としての責任さ。」という発言から、Pはまゆちゃんを一番に好きになったのだと納得するほかありませんでした。


  まゆちゃんがPの机の下にあまり来なくなったことに、森久保乃々ちゃんや星輝子ちゃんは不思議に思ったものの、まゆちゃんの成果に伴い『アンダーザデスク』の仕事が増加し机の下以外での交流も増えたことと、
「Pさんとまゆは結ばれているから、もう待ち伏せなんてしなくてもいいんです♡ でも机周りのお掃除は毎日しますよ。」とのことから次第に二人は気にならなくなりました。


  しかしてまゆちゃんとPの関係は順風満帆ですから、いつしか約束のことなどすっかり忘れて仲良く過ごすようになりました。

第四節

  それからまゆちゃんはアイドルの頂点に立ちました。ですがその直後、幻のように芸能界から消えました。そう、貴方の察しの通りPとの結婚のためです。婚式はお忍びなのもあり小さな教会で行われたものでしたが、天からの祝福のような晴天の下に小鳥達が歌う、見事なものとなりました。


  二人が結ばれてから長い時が経ったある晩のこと。まゆちゃんと晩飯とビールを嗜もうとしたした時、Pはふとあの晩を思い出しこう言います。
 

「そういえばこんな夜が、アイドルの時にもあったなぁ。私が蒔いた種だというのに、こんな所まで付き合ってくれてありがとうな、まゆ。」


  まゆちゃんは微笑んでこう返します。
「蒔いた種だなんて、ふふっ。そんなこともありましたね。でもありがとうだなんて、あの晩に結ばれちゃった約束がここまでの運命を導いたんですよぉ。」


  二人は末長く仕合わせに暮らしましたとさ。


あとがき

  以上です。まゆちゃんは女の子ということもありあまり力はありませんから、こうして社会的・精神的な面でPを確保すると思うんですよ。悪く言えば、責任感につけ込むというやつですね。とはいえ最後までバレずにかつ両者にとってハッピーエンドになるようにしました。
  そんでまゆちゃんからPが他のアイドルに取られるという心配がなくなれば、遺憾無く実力を発揮して一気にトップアイドルになれると思うのです。


  あと気絶したPをどうしたかの想像はご自由に。それっぽく辺りを細工してるけど事には及んでないと思います。Pをトッププロデューサーにするというまゆちゃんの願い・まゆちゃんをトップアイドルにするというPの夢の二つをまゆちゃんは大事にしていて、それを頓挫させるような行為は余程のことがない限りしないし可能な限り拒むと思いますので。
  余程のことがあればするって意味でもあります。やたら周りくどく言っていますが要は、他の人の解釈やアイデアを否定するつもりが、少なくとも私には無いってことです。


  それにしても私の文は地の文が多いですね。ネットのssだとセリフベースのがいいっぽいですが…… 喋らせるのがあまり得意じゃないんです…… いや書きたい部分でない背景説明ならセリフで冗長にするよりも地の文にて済ませたほうがメリハリがつくだろうという明確な理由を持って書いたものですが。


  後このブログで♡(ハートマーク)使うの多分「いとしーさー♡」ぶりだと思います。



ご覧いただきありがとうございました。